茶飲み話38 ストーリーあれこれ(6)


一鉄工房のブログにおこしいただき、ありがとうございます。
管理人のOIGUMO(老雲)です。

前回から「被虐闘姫シスカ」のストーリーやゲーム展開をネタに
茶飲み話をさせていただいています。このゲーム制作を通じて
勉強させてもらったことはいくつもあるのですが、
管理人が一番残念、といいますか申し訳なく思うのは、
プレイヤーからお寄せいただいた次の感想を見た時でした。




ナオミのリョナが見たかった。




ああ~・・・、やってもうた~・・・。
なんかこう、予想通りのコメントでした。
といっても、この予想はゲームの設計段階のものではなく、
ある程度ゲームの完成形が見えてきてから気付いたものです。




というわけで、今日はサブヒロイン
「ナオミ」についてのこぼれ話です。
ゲームのネタバレを含むので注意です。



関心のある方は、以下の「続きを読む」をクリックされてください。





(続き)
続きを開いてくださり、ありがとうございます。

この「シスカ」のゲーム内容を、管理人が頭の中で構想していくとき、
初めに考えたキャラクターはシスカとフェンリルです。




まだ「お姉さん」と呼ぶほどには成熟していない、元気や正義感を
感じさせるヒロイン(シスカ)と、それを余裕たっぷりに微笑みさえ
浮かべ、じっくりといたぶる女王様風味の敵ヒロイン(フェンリル)、
この2人がリングの上で対峙している、これがゲームの基本イメージでした。

言い換えれば、その段階で「ナオミ」は存在していなかったんですね。



その後、作品の世界観や、前回ご紹介したストーリーラインなどを加味し、
具体的なゲーム展開を考えた際に、「ある役割」を果たすキャラクターが
必要になったため、サブヒロインを登場させることにしました。
それが「ナオミ」です。




管理人がナオミに期待した役割は、2つありました。




1つはストーリー展開上の役割です。
ゲーム上でシスカとフェンリルがなぜ戦うのか、それをプレイヤーに
説明するためには、ストーリーや舞台設定が必要になります。




今回のストーリーでは、まず、「フェンリルと『博士』の対立」という
バックストーリーがあり、この一方の当事者である「博士」と
地球とを結びつける役割を、ナオミが果たすことになります。
また、そこにシスカが巻き込まれる(飛び込んでくる?)
きっかけを作ったのもナオミです。こうしてナオミは、戦いの舞台に
全てのキャラクターを招き入れる役割を果たしてくれました。




また、メインヒロインのシスカは、精神的な問題に直面していました。
そんなシスカを支え、客観的に見つめる「お姉さん」的な存在が必要でした。
こうした役割を果たすキャラクターが、進行上、不可欠だったわけです。




そしてもう1つ、ナオミには重要な役割がありました。
それは、シスカとフェンリルのバトルのイメージを、
事前にプレイヤーに伝える役割です。
ちょっとわかりにくい表現なので、解説させていただきますね。




このゲームは、基本的にハッピーエンド(勝利)を目指すものですが、
それとは別に、敗北リョナこそ、最大のお楽しみ要素でもあります。
全力で挑んでも、なす術なくヤられていくことこそ、期待されているわけです。




ヒロインとフェンリルとの間に、絶望的な実力差があること、
フェンリルは一瞬でバトルを終わらせることができるのだけど、手を抜いて
痛めつけることを楽しんでいること、そして、敗北後にHシーンがあること、
このようなバトルが待ち受けていることを、バトル前にプレイヤーに事前に
知らせる、そんな役割をナオミに期待しました。




一言で表現するなら、「やられ役」だったわけです。
バトルを主題にした少年漫画なんかで、主人公がライバルキャラに勝利した後、
次の新しいライバルキャラが立ちはだかる時、新旧のライバルキャラが戦い、
新キャラが完勝することで強さを誇示する・・・なんて演出をよく見かけますが、
それと同じ役割を果たしてもらったんですね。




とまあ、こうしてサブヒロイン「ナオミ」が誕生したわけです。
ですので、この段階ではナオミはリョナ(H)要員じゃなかったんですね(笑)。




絵師様にキャラクターデザインしてもらう際には、年齢はシスカより1つ上、
精神年齢はもっと上、雰囲気はこうで、色合いや髪型はこうで、胸の大きさは・・・
ごにょごにょ(笑)という感じでイメージを伝えました。
そして出来上がったデザインを初めて見た時、




おお、予想以上に格好いいっ!
(左のSSは絵師様が作成された立ち絵を
元に管理人が編集したものです)






・・・その時は、そう満足しただけだったんですが、ゲームが完成に近づき、
あらためて全体の展開を見直したとき、ふと、こんな感情が湧いてきました。
「ナオミのリョナも見たいなあ」、と。よくよく考えてみれば、性格といい、
格好よさといい、スタイルといい、ナオミの方が「王道ヒロイン」のような気がします。




まあ、管理人はシスカの方が好みなんですが(TE・HE★)




いやいや、そういう問題じゃないですね。
なにかいろいろ、ゲームの展開やヒロインの扱いを考えさせられた過程でした。




というわけで、本日は「エロゲに登場する美少女は全員脱がないと」という
お話でした(結論が微妙にすり替えられているかもしんない)。

それでは今日は、このあたりで失礼します。



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