有坂総一郎 2022/03/09 00:00

魔法/魔術と国家/宗教勢力

魔法/魔術と国家/宗教勢力



現実世界では魔法や魔術なんてモノは空想の産物であるのだが・・・・・・。



魔法/魔術が存在する場合、国家/宗教勢力との関係はどうなのだろうか?



一般的には魔法使い/魔導師/魔道士/魔術使い/魔術師という存在は国家が用いる場合、火系統ならば陸軍、水系統ならば海軍という感じに配分されるか、系統関係なく術が使える存在を軍隊へ配備することが多い。また、国家魔導師とかの場合は戦術系の魔法/魔術ではなく、運命系や時間系のそれが用いられることが多い。



宗教の場合、敵対するか、光系のそれで医療や対アンデッドに用いることが多い。





また、魔法と魔術の違いは以下のように区分するともいう。



魔法の意味は「備わっている能力・悪魔との契約・超自然現象」。つまり、現実ではあり得ない不思議な現象を起こす力と表せ、本来、魔法とは道具を使い超常現象を起こす事であるという。



魔術の意味は「実際に不可能な事でも科学的な手順に沿えば、導き出せると論理を唱え、それを行使して表れる現象」。ファンタジーな物語で使われる魔術ではなく、実際の世界で行われていた呪術的なものを指します。錬金術・不老不死薬などが魔術に区分されるという。





この区分を基準にする場合、国家が用いる方はどちらかと言えば、魔術の方になる・・・・・・と私は思う。理由はこうだ。



まず、国家(軍隊)は平均して同じ能力を必要とする。その場合、極端に強力で個人の資質に頼る魔法よりも、一定の理屈を行使すれば、術者によって一定効果を生み出す魔術の方が都合が良いからだ。



また、科学的手順というそれは教育によって量産化出来る。それは計画的に戦力化を図ることが可能で、同時に予備を確保することが可能であるという側面もある。





逆に宗教勢力の場合、平均的に同じ能力が行使出来る魔術よりも、個人の資質による魔法の方が好都合であると言えるだろう。個人の能力によって発動出来るそれが違うことは神格化することが出来、聖女だのなんだのと崇める対象を生み出すことに繋がる。これは宗教勢力にとって神の思し召しとその恩恵という名の集金システムに好都合である。



よって、世界中から魔法の資質がある少年少女を神のご加護の名の下に保護という名目で能力者を確保していくというあらすじが出来上がる。



無論、これは世俗への介入手段にもなりうるもので、魔王出現などのイベントがあると仮定してだが、世俗勢力が勇者もしくは討伐軍を組織した場合、これらに聖女などを帯同させるという体で介入することになる。



人知を超えた御業によって勇者もしくは討伐軍を助けたというそれで国家に協力金や返礼金といった上納金をせしめることも可能になるわけだ。



そして、もう一つの使い道であるが、宗教勢力にとって国家という存在は常にライバルであり、敵対する存在だ。その時々で勢力を削っておきたいという思惑がある。



だが、思い出して欲しい。宗教勢力には魔法能力者が囲われていることを。



そこには程々に使いやすい能力者がいたとしよう。それに対して一種の洗脳を施した場合、人為的に定期的に人工魔王がつくられる可能性がある。



であれば、宗教勢力が敵視した国家の勢力を削る意図で辺境に人工魔王を送り込み、そして組織される討伐軍、そして討伐される魔王というマッチポンプがつくれるということだ。



そういうシナリオも考えられるものであろう。

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